福岡教育大学で・・・

19日に福岡教育大学の人権・同和教育論Ⅰという集中講義で「豊かに生きる子どもを育てよう」というタイトルで1コマ授業をさせてもらいました。

人権教育は、人の尊厳に学ぶと言われています。短い時間の中ですが、「自分らしく生きたい」「夢をかなえたい」「幸せに暮らしたい」という願いを叶えるために、懸命に生きてきた人の営みから「豊かな生き方」について学生さんたちと一緒に学んでいきたいと考えました。講義なのですが、一方的に話すのではなく、互いに感じとったものや学んだことをお互いに交流して、人の尊厳や豊かな生き方についての考え方を広げ、深めることが、みんなが幸せに暮らせる社会の確立につながってくと考え、参加体験型の内容で準備をしていきました。

授業のメインは、あの北代色さんの「文字をおぼえて夕焼けが美しい」の手紙とそのドキュメント番組とわれらがTFGの工藤の生き様の紹介と元塾生のG君への良の関わりのドキュメント番組です。この二つをみて、学生さんに人の豊かな生き様を、差別や自己実現説いた人権の視点から交流をしてもらいました・・・というか、交流してほしかったのに、私の時間配分が悪く(前振りやキーコンピテンシー等の説明が長すぎました)学生さんに十分な交流をしてもらうことができませんでした。教育大学の受講生のみなさん、大変申し訳ありませんでした。

しかし、さすが教育大学の学生さんたちでした。グループ分けを誕生日チェーンでやったのですが、何人かリーダー的な子が声をかけてさくさくとグループもできたし、各グループのリーダーさんは、素早く内容を理解してグループの仲間に指示を出していました。

工藤の関わりを通して私が伝えたかったのは、学生さんが交流の付箋や感想に書いていたとおりです。自己実現を果たし、人が豊かに生きていくためには、その人の思いや願いが叶えられていくことが大切です。でもその願いは、決して自分勝手な欲望を満たすものではなく、自分や友だち、家族や仲間、さらには社会とのかかわりの中で認められ、価値あるものでなければなりません。そうした「豊かさ」には、仲間や周りの支えてくれる人の存在、そんな人を生み出したり、場所を提供する社会、そして自分を見つめ、ありたい自分を目ざして努力する強い意志が大切だと思うのです。こうした価値観が、たくさんの人たちの間で共有されることが人権が大切にされるまちづくり、人づくりにつながっていくのだと思っています。

それにしても、学生さんの多くに工藤の活動というか、工藤の気持ちや願いが伝わったことを私自身とてもうれしく思いました。こういう感性を持っている学生さんたちが教育大学にたくさんいたことは、これからの社会に期待できるなと感じました。私たちの時にはこのように現場の先生が大学に来て、講義をしてくれるということがなかったので、ちょっとうらやましく思います。

確か、今日が集中講義の最終日だと記憶しています。単位取得ももちろんですが、これらの講義を通して感じたことや考えたことを自分の糧にして、豊かな人生、豊かな社会を創造していってほしいと願っています。みなさんのこれからの活躍に期待しています。

PS・・・TFGの活動に興味のある学生さん、ぜひ塾の方にも遊びに来てください。お待ちしています。

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